バセドーちゃんの妊娠日記

バセドウ病歴10年。授かった子ども、ちゃんと産んであげたい。

妊婦マークつけても電車で席を譲られたことがない

その20歳くらいの男の子は、席に座ったきり、ずっと眠っている。

隣の30歳くらいの女性は、ずっとスマホを見てうつむいている。

 

自分が社会的弱者になるかもしれないということを、目の前の男の子は、女性は、きっと考えたことがないだろう。

目の前の人が、もしかしたら今すごくキツイ状態かも、なんて。

 

 

 

いや、そうではないかもしれない。もしかしたら、病気を持っているかもしれない。

 

目の前の相手の、

目には見えない「ヘルプ」を知るために、ヘルプマークやマタニティマークはある。

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マタニティマーク

 

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ヘルプマーク

義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、妊娠初期の方など(東京福祉保健局webより

 

東京

東京の電車の中では、驚くほどみんな、前にいる人のことを見ない。

スマホを見ているか、眠っているか、眠ろうとしているかのどれかだ。

 

本当に。

 

若い女の子から、おじさんまで。

朝の8時台まで、それから夕方5時以降になると、もう95%くらいが「前を見てない人々」だ。

 

働いている。

みんな、働いて、疲れているのだ。

 

そうだろうと思う。

夕方4時だと、まだにこにこしている人を見ることができる。楽しげに話す学生も多い。そういう人たちは、優先席が空いていても座らなかった。

余裕があるのだ、と感じた。

 

助けたかった黒人親子のこと

山手線高田馬場駅で、階段を降りようとしている黒人親子がいた。お母さん1人と子ども1人で、ベビーカーをひいていた。

 

エレベーターが周りにないので、何とか降りたいがどうしよう、といった様子だった。

私もマタニティでなければ手伝いたいが、さすがに無理である。

と、彼女の後ろから、「立ち止まって邪魔だな」と言わんばかりに、ガタイのいい男性が何人も追い越していった。

 

君は、何も思わないのかい。君も、具合が悪いのかい、怪我をしているのかい、

ひどく急いでいるのかい。

 

こういうとき、日本人でいることがすごく嫌になる。

 

中国では妊婦さんは「パンダ(みたいに大事にされる)」だそうだし、欧米でもベビーカーの乗降を自然と皆んな手伝ってくれると聞く。カンボジアで子育てしている知人は、日本より子育てがしやすいと言う。

 

日本は、妊婦マークに気づいてもらえないどころか、つけているということで腹を蹴られたり、電車なんか乗るなと暴言を吐かれた人すらいるという。

 

日本は経済発展したりAIが活躍するようになって多少えらい国になっても、妊婦や子育てするお母さんたちを助けようとしないなら、すごく恥ずかしい国だと思う。

 

すごく、情けない気持ちだ。スマホなんてもう捨てなよ…作りもしない料理動画なんて見ていないで、知らない人のネタツイートなんて見ていないで、目の前で起こっている情報を今すぐ摂取して行動しろよ。

 

いい子ちゃんと言われても

黒人女性の不安そうな顔が浮かぶ。

 

手伝ってあげたかった。

手伝ってあげたかったよ。

 

みんな、一人一人話してみれば悪い人ではないと思う。

 

ただみんな疲れていて、余裕が無さすぎるのだと、今の所はそういうふうにまとめておきたい。でも、私はそういう人たちの1人でいたくないと思う。

 

すごく疲れていても、困っている人を助けて、「ありがとう」なんて笑顔をもらえた日にゃ、こっちも嬉しくなって疲れなんて吹っ飛ぶじゃないか…

 

妊婦じゃなかったとき、電車で座るときにはマタニティマークが辺りをふわふわしていないか、よく見ていた。

高齢者に席を譲ることはあまりなかったのに、何でだろう。妊婦さんが好きだったからだ。大事にして欲しかったからだ。大事にしたかったからだ。

 

他人事じゃないと思える人

母と先日出かけた折、帰り道で別れて、電車でやはり私は座れなかった。

座れないどころか、つり革も確保できなかった。人に挟まれて揺られて当たってバランスボール状態である。

 

母から連絡が入った。「電車座れた?」

座れなかったことを伝えると、とても心配して励ましてくれた。

そして、

「私は座れたけど、妊婦さんに席を譲ったよ」と書いてあった。

 

お腹の大きい人が、障害を持った人が、ベビーカーを抱えた人が、家族や友達にいれば。

他人事じゃないと思える。

目の前の妊婦マークをつけている人を見たとき、娘の姿が目に浮かぶから。

困っていたらかわいそうだと思うから、目の前の人にくらい、できることをしたくなる。きっと母はそうだったんだろうと思う。

 

とても、嬉しかった。 

 

妊婦マークをつけることに不安もあったけれど、私はまだつけ続けてみたいと思う。

 

参考

マタニティマークについて |厚生労働省

ヘルプマーク 東京都福祉保健局

 

マタニティマークは付けちゃダメ!?蹴られたりお腹を押されたりするとか | Linomy[リノミー]